「整体師として独立するには何が必要?」
「国家資格は持っていたほうがいいの?」
「開業の流れを把握しておきたい」
「成功に向けて今からできることは何?」
このように、独立といってもどのような準備が必要なのかが曖昧な方も多いでしょう。
そこで、今回は独立に必要な準備と整体院開業の流れについて、治療院・パーソナルトレーニングの店舗運営のサポートを行っているJMTA(一般社団法人日本メディケアトレーナー協会)が解説します。
整体師として独立・開業を考えている方は、ぜひご覧ください。
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整体師として独立するのに資格は必要なのか?
多くの方が疑問に抱く『国家資格の取得の有無』。
整体師としての独立に国家資格は必要ありませんが、国家資格を持っていることは有利に働きます。
国家資格を持っていたほうがいい理由と、取得しておくといい資格について解説しましょう。
整体師は国家資格を持っていたほうがいい?
整体師としての独立開業に必須の資格はありません。
つまり、無資格でも整体院を開業すること自体は可能です。
しかし、マッサージ事業者(整骨院・鍼灸院・マッサージ院・整体院)がコンビニより多いこの時代に、無資格の整体師として成功することは非常に難しいと言えます。
たとえば、お客さまは無資格の整体師と、国家資格を所有した整体師のどちらに魅力を感じるでしょうか?
もちろん、資格を持っていることが必ずしも成功を保証するわけではありませんが、競争力を高める上では非常に重要なポイントです。
取得しておくと有利な国家資格
独立前に取得しておくと有利な国家資格として、次の3つが挙げられます。
- 柔道整復師
- あん摩マッサージ指圧師
- はり師・きゅう師
これらの国家資格を持っていれば施術の幅を広げることも可能なので、お客さまの細やかなニーズにも対応できるようになります。
【国家資格を持っていることで得られるアドバンテージ】
- 信頼の獲得
- 顧客満足度の向上
- 他の整体院との差別化
整体院開業の流れ
整体院を開業するには、計画的な準備が必要です。
開業までの流れについて解説していきましょう。
事業計画を練る
整体院を開業する前に、しっかりとした事業計画を立てることが重要です。
まずは整体院のコンセプトやターゲットを洗い出しましょう。
事業計画を立てる際に活用したいフレームワークに『5w2h』があります。
what(何を) | 提供する製品やサービスの内容を具体化します。サービスの概要や付加価値を決め、競合との差別化を図ります。 |
why(なぜ) | 事業を行う目的や、その必要性を明確にします。なぜそのサービスを提供するのか、事業の根拠を確固たるものにします。 |
when(いつ) | 目標をいつまでに達成するのか、必要な期間・期限を決めます。 |
who(誰が) | 「誰に」向けてサービスを提供するのかを明確にします。 |
where(どこで) | サービスをどこで提供するか、市場環境や立地調査をもとに決めましょう。 |
how to(どのように) | どうやってサービスを提供するかを決めます。起業するか、フランチャイズ開業にするかなどの提供方法を考えます。 |
how much(いくらで)/how many(いくつ) | 財務計画を立てます。価格設定や利益の目標を立てます。 |
このように、開業前だけでなく開業後のイメージも明確化して経営に活かします。
開業資金計画を立てる
整体院の開業には、
- 物件取得費
- 内装工事費
- 備品購入
- 広告宣伝費
などを含めて、300万円~500万円程度の初期費用が必要になります。
また、初期費用だけでなく、整体院経営に必要なランニングコストも視野に入れた資金計画をしなければなりません。
【ランニングコストの内訳】
- 家賃
- 水道光熱費
- 消耗品
- 広告宣伝費
- 人件費(従業員を雇う場合)
開業資金の調達方法としては、
- 自己資金
- 補助金・助成金の活用
- 日本政策金融公庫からの融資
- 金融機関から借りる
などが挙げられます。
立地調査と物件探し
立地は整体院の成功に大きく影響するポイントなので、「自宅が近いから」「家賃が安いから」といった理由だけで決めるのは早計です。
物件を探す際は、
- ターゲットとする客層が住んでいる立地か?
- 競合店の状況は?(競合の数・価格設定・集客状況など)
- 地域の家賃相場は?
- アクセスは良いか?
などのさまざまな面から考慮して選ぶことが大切です。
なお、事前にいくつか開業候補の地域を絞り、実際に自分の足で歩いて街の雰囲気を確かめることをおすすめします。
什器備品の導入
施術に必要なものから事務に必要なものまで、さまざまな備品を準備しなければなりません。
これが意外とかさばるもので、備品だけで100万円程度かかることもあります。
購入する備品の例は、以下のとおりです。
- 施術ベッド・枕・シーツ・タオル
- 施術着・カーテン・待合室の椅子
- スリッパ・荷物置き用のカゴ
- 事務用品(パソコン・プリンター・筆記用具・カルテ・机など)
- その他インテリア
広告・宣伝
開業前後の広告・宣伝は、集客に不可欠です。
ホームページ作成やSNS開設、チラシ配布などを活用し、整体院の認知向上に努めましょう。
OPENに合わせた特典やキャンペーンを考案することも有効です。
広告宣伝は集客を左右するキーポイントなので、ターゲット層に効果的に訴求する方法を選ぶことが大切です。
開業に必要な届出は何か?
整体院の開業に必須の届出はありませんが、税務関連の手続きとして、「開業届」と「青色申告承認申請書」を提出しましょう。
これらの書類を提出することで、税務上のメリットを享受することが可能になります。
例えば、青色申告を行うことで、所得金額から最大65万円の控除を受けることができたり、純損失(赤字)を3年間繰り越すことができたりします。
独立した整体師の収入の目安
雇用されて働く整体師の年収は、約390万円といわれています。
(出典:求人ボックス給料ナビ)
一方、独立した整体師の年収は、その人の技術・経験・マーケティング戦略などのスキルによって大きな開きがあるため、一口に「年収○○○万円」と言うことはできません。
成功すれば年収1,000万円を超える可能性もありますが、経営がうまくいかなければ年収200万円以下となる場合もあります。
したがって、独立開業にあたっては、施術や接客のスキルだけでなく、経営スキルも高めておく必要があります。
経営に関する知識を深め、マーケティング戦略を学ぶことで、成功の確立を上げていきましょう。
整体院経営の成功に求められるスキル
稼げる整体院の経営者となるためには、施術スキルや資格取得に留まらず、コミュニケーション能力や経営スキルも磨いていく必要があります。
整体院経営の成功に求められる、3つの重要なスキルについて紹介しましょう。
施術の腕を磨いていく
まず、整体院の核となるのは施術の質です。
施術者としての技術を常に磨き、知識や経験を深めていくことで、顧客からの信頼獲得に努めましょう。
施術に満足してもらえれば口コミが広がり、リピーターから新規顧客の獲得につながるサイクルが回り始めます。
接客のスキルを高める
どれだけ施術の腕が良くても、人として信頼されなければお客さまの心は離れていくでしょう。
整体院は世の中にたくさんあります。
わざわざ感じの悪い整体師のもとへ通い続ける必要は、お客さまにはありません。
顧客一人ひとりに対して丁寧なコミュニケーションを意識し、安心して施術を受けられる環境づくりを心掛けて、リピート率の向上につなげましょう。
顧客のニーズを理解し、細やかなサービスを提供することが大切です。
経営の知識を深める
経営の知識が甘いまま独立開業し、失敗する方は多いです。
財務管理・マーケティング・人材育成など、ビジネスとしての側面を理解し、効率的な運営を行う必要があります。
常に市場の動向を把握し、変化に対応した戦略を立てられるスキルを身につけていきましょう。
メディケアトレーナーで整体師の独立に必要なスキルを学べる
JMTA(一般社団法人日本メディケアトレーナー協会)では、メディケアトレーナー養成アカデミーを運営しています。
メディケアトレーナー養成アカデミーでは、身体を総合的に診るスキルが習得でき、
- 痛みのケア
- 姿勢矯正
- 機能改善
- ボディメイク
- 整体
- 栄養
- 経営
など、幅広い項目が学べます。
卒業時には、メディケアトレーナーの認定資格が発行されるので、ケアやトレーニングも可能な幅広いアプローチができると認められ、トレーナーとしての信頼も得られます。
整体師としての独立開業をサポートできるので、興味のある方はお気軽に無料相談をご利用ください。
まとめ
自身の道を切り拓くためには、事前の準備・計画が欠かせません。
整体師としての独立を考えている方は、経験者や同業者の話を聞いてみましょう。
周囲に話を聞ける人がいなければ、主催が信頼できるセミナーや勉強会などに参加してみてください。
話を聞いてみれば、独立開業に対する解像度が上がり、自分がチャレンジすべきか否かが見えてくるはずです。